失敗しない禁煙術

なぜタバコを吸いたくなるのか

ニコチン受容体はニコチンを受け取り、脳に多幸感・満足感・快感を生みドパミンという快感物質を発生させます。
ドパミンの供給は強力であり、ニコチンを摂取したときは必ず脳にドパミンが供給されます。
このとき人は、「落ち着く」「ストレスがとれた」と感覚を覚え、タバコを吸うと「うまい」と脳が錯覚してしまうからと言われています。
禁煙に成功した人に、禁煙に挑戦した回数を聞くと、平均で1.4回というデータがあります。
多くの人は1回では成功できず、何回かチャレンジしているといえます。

cigarettes, ashtray, ash

失敗の原因

禁煙に失敗した理由では「イライラに耐えられなかった」、「ストレスを解消したかった」、「本気でやめたいと思っていなかった」、「周りに喫煙者が多かった」、「飲み会などで勧められて」などがあげられます。

禁煙方法

オススメの禁煙方法は「我慢する」、「飴やガムを食べる」、「周囲に宣言する」、「ライター、灰皿を処分する」、「禁煙外来に行く」と人によって様々です。
自分に合った方法で進めるのがいいでしょう。

man, smoking, smoke

タバコを吸いたくなった時にすべき行動

・深呼吸をする
・水を沢山飲む
・食後はすぐに席を立つ
・軽く運動をする
・喫煙環境に近づかない
・ガムやフリスクを食べる

タバコの代替品

定番といえばお菓子です。
一般的には飴やガム、タブレット菓子、グミなどを用いる人が多く見られます。
特に「噛む」ことはストレス解消につながることが明らかになっており、長時間噛んでいられるガムは禁煙中のストレス発散に役立つでしょう。
お菓子はスーパーやコンビニで手軽に入手でき、価格も安価なのでコスト面でも優秀です。
ただし、食べすぎると体重増加につながるため、特にダイエット中や妊娠中の人は気をつける必要があります。

non-smoker, cigarette box, cigarettes

禁煙開始からつらい時期

禁煙を始めると、それまで喫煙で体内に入っていた「ニコチン」が補給されなくなり、イライラや落ち着かない感じ、また頭痛など様々な症状を引き起こす人がいます。
これらは「ニコチン依存症」による症状で、禁煙後、3日~7日程度が最もつらい時期といわれます。
この時期を何とか乗り切れるとより禁煙に近くのではないでしょうか。

禁煙の効果

禁煙後早ければ1ヵ月たつと、せきや喘鳴などの呼吸器症状が改善し、また免疫機能が回復して、かぜやインフルエンザなどの感染症にかかりにくくなると言われています。
さらに禁煙後1年たつと肺機能が改善し、禁煙2-4年後には虚血性心疾患や脳梗塞のリスクが約1/3減少します。

禁煙治療

2006年4月より禁煙治療に健康保険が適用されるようになりました。
施設基準を満たした施設で、患者基準を満たす患者さんに対し、12週間に5回の禁煙治療に健康保険が適用されるようになりました。
禁煙治療は貼り薬や飲み薬を使って、ご自分でされるよりもずっとラクにそして確実に禁煙ができる方法で受診される方が増えています。
誰もが保険が適用されるわけではなく以下の要件をすべて満たした方のみ、
12週間に5回の禁煙治療に健康保険が適用されます。

・ニコチン依存症に係るスクリーニングテスト(TDS)で5点以上、ニコチン依存症と診断された方
・35歳以上の場合、ブリンクマン指数(=1日の喫煙本数×喫煙年数)が200以上の方
・直ちに禁煙することを希望されている方
・「禁煙治療のための標準手順書」に則った禁煙治療について説明を受け、当該治療を受けることを文書により同意された方

donations keeps me going, smoking, cigarette

最後に

禁煙をする時はきっぱり辞めるやり方がいいでしょう。
本数を減らす、軽いタバコに変えるなどは逆効果になりかねません。
禁煙することで食べ物が美味しく感じたり、健康な体になりますのでぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。